「麻田 光子×荒木 節子 | 染織二人展」開催情報

麻田光子は倉敷民藝館で染色と織りを学びました。桜や山栗、茜など草木の色で絹糸を染め、機にかけ、すべての工程をひとりで行う染織家です。一時そのキャリアを中断しながらも、美しく都会的な紬を織ってきました。洋服が主流になった今でも「こんな生地がほしかった」と思わせる洗練された織物。それは麻田光子のルーツである民藝がうたう「用の美」を、今の時代に沿う形に解釈した姿であるとも言えます。

また麻田光子は、私の義理の母でもあります。ときどき仕事場をのぞく程度ですが、一反の生地を織り上げるまでのそのエネルギーには、いつも感心させられてきました。

「マニッシュな着物」をテーマにした、麻田光子と荒木節子の偶然にして絶妙な組み合わせを、ぜひ多くの方にご覧いただけたらと思います。

青山美波