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廃棄野菜を美味しくアップサイクル!
野菜の甘みがぎゅっと詰まった簡単お味噌汁「Mug Mogu」をご紹介します。
お湯をそそぐだけで食べられる簡単お味噌汁「Mug Mogu」は、よくあるフリーズドライのそれとは一味違う!野菜本来の甘みがぎゅっと詰まっているんです。使われているのは、規格外などの理由で廃棄されてしまうはずだった野菜たち。
開発者は、廃棄野菜のアップサイクル活動をされている田川美帆(たがわみほ)さん。「もったいない」を「おいしい」で解決する「ロス食堂」という活動メンバーのお一人でもあります。身体にも心にも美味しい「Mug Mogu」のひみつを伺いました。
ぎゅっと詰まった野菜の甘み!秘訣はこだわりの乾燥方法
「Mug Mogu」はキャベツの甘みがフリーズドライとは思えないほどでした。秘訣はなんですか?
「Mug Mogu」の特徴は、野菜本来の甘みと色合いを活かした乾燥方法にあります。乾燥する時の温度にこだわっているんです。高すぎると色が抜けてしまいますし、低すぎると雑菌の問題が出てきます。その日の湿度に合わせて、ベストな状態で乾燥させることを常に心がけています。
また、多くの乾燥野菜製品で使用されるブドウ糖を添加せず、野菜本来の味わいを大切にしています。
きっかけは農業支援プロジェクト 規格外野菜を美味しくアップサイクル
「Mug Mogu」に使用されている野菜は、規格外の野菜だと伺いました。
そうなんです。すべて広島県中山間地域で収穫された、おいしく食べられるのに市場に出せない規格外の野菜です。普段から農業支援プロジェクトに携わる中で、大量の野菜が規格に合わないという理由だけで廃棄される現状に直面しました。例えばネギの産地では1日に4トンもの廃棄が出るんです。
こういった事例は日本各地で起こっています。なんとかこれをアップサイクルできないかと開発したのが「Mug Mogu」です。
人と人で繋ぐ 農業支援と地域活性化への取り組み
お味噌汁の開発のほかにも、なにか活動されているんですか?
足を運んでみると実感されると思うんですが、地域にはいろんな農家さんがいて、ほんとうに高齢化が進んでいます。人手が全然足りていないんです。そこで、人手不足解消のためのボランティア活動も行っています。自分の仲間を引き連れて手伝いに行ったり、学生を誘致して体験の場と学習の場を提供したりしています。
「ロス食堂」というイベントも開催しています。地域の名産と乾燥野菜を組み合わせた料理を提供し、食品ロスの問題と地域の魅力を同時にお伝えしていきたいんです。
ロスは起こるもの できることで寄り添いながら解決していきたい
食品ロスはとても大きい問題ですよね。
そうですね、でも私は「ロス=悪」だとは捉えていません。美味しいものを世の中に届けたいと思っている農家さんそれぞれに、いろいろな試行錯誤や事情があるんですよね。その中で、自分には何ができるだろうと考えて辿り着いたのが、乾燥野菜という形でした。そんなふうに、社会の課題には寄り添いながら解決策を探していくことが大切だと考えています。
「Mug Mogu」はオンラインでも販売されています。気になった方はぜひこちらからどうぞ!