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2018.06.01
フリーランスwebデザイナーがはじめた
写真に残せない想い出を絵本にするギフトサービス『YOUR TIMES』
想い出を残す方法はいろいろあるし、その想い出を形にする方法もさまざま。映像やフォトアルバム、手紙・・・。それにともなって、形にして"想い出を誰かに贈る(シェアする)サービス"も増えてきています。
そんな中、今年の2月に開催したMOV市−Neighborland−で、新しい想い出ギフトサービスがローンチしました。写真に残せない大切な想い出を絵本にするギフトサービス『YOUR TIMES』です。
今回は『YOUR TIMES』を運営するCO-BEAT代表・東後哲郎(トウゴ テツロウ)さんにインタビューしました。
東後さんはWebディレクションやマーケティング、企業のコンサルなど幅広く活躍するフリーランサー。デジタルが得意分野な彼がはじめた、ちょっとアナログにも感じるハンドメイドのギフトサービス『YOUR TIMES』に迫ります!
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- さっそくですが、自己紹介をお願いします。
- 東後:
- フリーランスで、Webディレクションやデザインをやっています。詳しい経歴やプロフィールはコーポレートサイトに載せたんですが・・・。
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- めっちゃくちゃ楽しく拝見しました。びっくりしたのが、中学生の時にすでに月間9万PVのサイトを作っていたというところ。・・・嘘じゃないですよね?笑
- 東後:
- 本当です!笑
中学3年生の時に買ってもらったPCで、音楽のファンサイトを作りました。瞬く間に1日のアクセス数が3,000PVになって、月間9万PV近くいったんです。出身が宮崎なんですけど、こんな田舎から、1日に3,000人ものひとたちを"繋ぐ場所"を作れた事が凄くうれしかったのを覚えてます。今でもサイト制作を仕事にしているのは、この時のドキドキ感があったからだと思いますね。
「現役のデザイナーや画家の人に会ったりしはじめたのは高校の頃からですね。勉強は、徹底してやりませんでしたけど」
かなり早い段階で、Webデザインやアートを仕事にできないのか考え、関わる人に会いに行っていた東後さん。仕事に人との出会いが大きくかかわることは、このあと紹介する『YOUR TIMES』のサービス立ち上げにもつながっています。
"ささやかな想い出"を絵本にするギフトサービス『YOUR TIMES』
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- 『YOUR TIMES』を思いついたきっかけは?
- 東後:
- もともと、絵本作家の方と同じようなことをやってたんです。個人の想い出を、絵と物語にするっていうようなことを。それを見たアートに知見のある経営者の方から「ちょっと、ちゃんとビジネスにしてみない?」って言っていただいたのがきっかけですね。
- 東後:
- 人って、"生きた証"みたいなものを残したい欲求があるんじゃないかと思って。文章だったり、書籍だったり、写真だったり、家だったり。
その中で自分だけのささやかな想い出を絵本に残すコトも一つの手段なのではないか、と思いました。
例えば、"ただのペン"が、周りにとっては全く価値のないかもしれないけど、本人にとっては"宝物"だったり。"近所のおばあさん"が、"人生で大切なこと教えてくれた人"だったり。そういった、個人の小さい物語を形にするサービスを作っていきたいなと考えていて『YOUR TIMES』を作りました。 - ― ―
- どんなふうに1冊の絵本になっていくんですか?
- 東後:
- 絵は絵本作家の手描き、製本は製本作家の手作業で、1冊の絵本にしていきます。絵本は、絵本作家が個人の想い出をヒアリングする中で、タイトルや構成を決めて、そのあと実際にラフに起こして描いていく。製本も内容に合わせながらオリジナルで、例えば、思い入れのある衣服を使って表紙やブックカバーにするってことができます。
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- 最終的な形に"絵本"を選んだのはどうしてだったんですか?
- 東後:
- 写真でも文章でも、いろいろあると思うんですけど。例えば写真だと、もうそのときに撮ったものでしかないなと思って。絵とエッセイ(絵本)の形なら、そのとき残してなくて具体的にできない出来事も形にできるし、なにより語れますから。
『YOUR TIMES』の制作プロセスがわかる『好きなことだけ コテツくん』
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- サイトで公開中の『好きなことだけ コテツくん』は4コマ漫画ですが、『YOUR TIMES』と同じように作られているものですよね?
- 東後:
- だいたい同じですね。僕の幼少期の話の中から、ヒアリング時に「ここは面白いね」ってなったところを摘んで描いてもらっています。内容は僕と家族の話でありつつ、社会とリンクさせたいと思ってやってますね。自分のダメな部分をぜんぶ出して描いてもらってるんですけど、運動も勉強もできなくても、こんな働き方ができるんだなってホッとしてもらえたら嬉しい。競争とか順位とかが嫌いだった、小さい頃の自分への手紙みたいでもありますね。
完成した作品だけでなく、その過程まで見えると、より作品を理解できるし好きになる。デザインを仕事にする上で「出来上がるまでのプロセスが一番大切」というのは東後さんこだわりなんだそう。『好きなことだけ コテツくん』は、ラフから、きちんと絵(作品)になっていく様子も一緒にサイトで公開されています。作り方はほぼ同じ。『YOUR TIMES』の制作プロセスを想像しやすくしてくれるコンテンツです。
より"小さな想い出"を残しやすいサービスへ、挑戦
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- 実際にサービスをはじめてみていかがですか?
- 東後:
- 現在、数件ご相談いただいています。ただちょっと考えなきゃと思っているのが、完全にフルオーダーメイドで、ハンドメイドでやっているので、コストと制作時間がめっちゃ掛かるってことなんですよ。
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- やっぱり!!
- 東後:
- コストをどうするかっていうのを、ずっと考えてるんですけど・・・。プロのスケジュールを長期間おさえちゃうことも考えると、どうしても(1冊)30万円ぐらいに・・・。
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- それは、白目むいちゃいますね・・・。笑
- 東後:
- 金額が現実的じゃないのはどうしようかなと。例えば、いまのフルオーダー・ハンドメイドの『YOUR TIMES』はプレミアム版にして、テクノロジーを取り入れた"個人の想い出のプラットフォーム"みたいなサービスを月額で提供する『簡易版YOUR TIMES』を作るとか。今まだ、ものすごく練ってる状態です。
「僕も、30万って言われたら手が出せないので・・・」という東後さん。素敵なサービスを、より多くの人に使ってもらえるよう、これからどんな風にアップデートされるのか楽しみです。
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- それでは最後に、『YOUR TIMES』の今後の展望は?
- 東後:
- 結婚式にフォーカスをあてていけたらな、と思っています。新郎新婦の小さい頃の想い出って、みんな知らないし、話して聞くだけだと、「ふーん」って感じで、ちょっと興味を引かなかったりするし。でも絵本の形ならどうか、と。イラストがあってストーリーがある、3・4ページの小冊子なら、ちょっと「おお!」ってなるんじゃないかと。読んだ人も、絵本に登場する人たちを好きになると思うんです。
「世の中、有名な人のことを大きく取り上げますが、僕は逆にもっと個人の、ささやかだけど大切な物語を拾いたいです」という東後さん。
『YOUR TIMES』はまだまだ始まったばかり。結婚式だけではなく、誕生日や入学、卒業、就学など、個人のさまざまなライフイベントにも絡められそう。これからいろんな人に使ってほしいし、さらなるサービスアップデートも楽しみです。
気になる方はぜひ、残したい想い出とともに、まずは相談から!