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2019.11.21
これからの働き方と向き合う本/守屋実さん著『新しい一歩を踏み出そう-会社のプロではなく、仕事のプロになれ』
仕事の合間にちょっとブレイク。MOVで1冊、読んでみませんか?
MOVにある2つの本棚から、きまぐれに本を選んでご紹介するモヴの図書だよりです。
今回は、新規事業立ち上げのプロフェッショナルにして、頼れるフリーランスの大先輩・守屋 実さんの著書『新しい一歩を踏み出そう-会社のプロではなく、仕事のプロになれ』を紹介します。
新規事業創出のプロフェッショナルとしてこれまでに50の新規事業を立ち上げる。自ら投資を実行、役員に就任、事業責任を負うスタイルを基本とし、会社の取締役、フェロー、顧問、理事、アドバイザーなどを歴任。フリーランス協会理事。
守屋さんに伺った『モヴ百景 其の五景 新米が心得るべきフリーランスの鉄則とは??』もあわせてどうぞ。
『新しい一歩を踏み出そう-会社のプロではなく、仕事のプロになれ』は、そんなこれからの働き方の方向性を考えるにあたって読みたい1冊です。
まずは、いったい働き方の方向はどうかわっていくのか。これまでは、一度就職したらその"会社のプロ"として、いかにうまく定年を迎えるかが大切にされてきました。でも今後は、その会社が突然倒産してしまっても困らない "仕事のプロ"になる道に踏み出したほうがいい。
これが、"新規事業立ち上げのプロ"たる著者、守屋さんの主張です。会社の短命化を踏まえると、わかりやすくて納得。
でも、好きを仕事にしたいけど、自分はなにが"ほんとうに好き"なのかわからず、その先の一歩を踏み出せない。そういう方、多いのでは?そんな方には、著者のこちらの喝をどうぞ。
これは違うかも、失敗するかも、と考えると、つい二の足を踏んでしまいがち。でも「これが本当にわたしは好きなんだっけ?」「仕事にするからには続けられるのか?」というのは、経験の積み重ねでジャッジしていくほうが、精度は高まります。そしてそれが、なにより自信につながると書かれていました。なるほど。人に言われたから選んだ一歩じゃないのは、確かに強そう。
第一章は、自分の好きが仕事として揺るぎないものになるまでを、守屋さん自身が経験した事柄を例にあげて展開されます。こんなに経験してようやく分かるのが「仕事になる好き」。それを揺るぎないものにするためなら、動かないなんて言ってられない、というぐらい数多くの経験なのです。立ち止まってる場合じゃない!
巻末には、守屋さんが実際に使っている、仕事のプロとして書く履歴書や起業の心得も収録されていたり、自分の仕事にも反映できそうな、Googleカレンダーの使い方も紹介されていたり。こちらも具体的かつ実践的。
章間にはリーマントラベラー・東松寛文さん、株式会社morichi・森本千賀子さんのコラムも掲載。著者以外の意見や視点にも触れられます。理想論や机上の空論がベースになっている文章ではないからこその説得力。ここも本書の魅力です。
ただ、守屋さんのような偉大な先輩がしてきた経験や、日々の仕事のやり方、マインドをたどることはできます。そして、勇気をもらって一歩を踏み出すということは、本書を読んでできる!
仕事にどれだけ重きをおくかは人によります。だれにだって仕事と付き合ういい塩梅がある。本に書いてあることは、けっしてみんなに当てはまる全てじゃないけれど、一人ひとりが自分にとって「自分らしい働き方」を考え、「自分に合った好きな仕事」のプロになれたなら、会社に依存せずに、いきいきと持続的に働き続けられるかもしれない。その方が、どんな時代でも働いていけて、きっとハッピーで最強だ。
そんな希望をいだける本書、ぜひ手にとって読んでみてください。
MOVにある2つの本棚から、きまぐれに本を選んでご紹介するモヴの図書だよりです。
今回は、新規事業立ち上げのプロフェッショナルにして、頼れるフリーランスの大先輩・守屋 実さんの著書『新しい一歩を踏み出そう-会社のプロではなく、仕事のプロになれ』を紹介します。
守屋 実さん|Minoru Moriya
守屋さんに伺った『モヴ百景 其の五景 新米が心得るべきフリーランスの鉄則とは??』もあわせてどうぞ。
会社のプロから仕事のプロへ、思考改革
会社の平均寿命は23.5年って、ご存知でしたか?「え、そんなに短いの?!」とびっくりしませんでしたか?わたしはびっくりして、不安になりました。ブームの移り変わりも早くなる一方の世の中で、会社の倒産スピードも加速しているってことなんですよね。タピオカの次に流行るものも気になるけど、会社がなくなっても働き続けられるのかってほうがすぐに知りたい。だって人生100年時代って考えたら、単純に40年ぐらいは働き続けないとダメそうですし。『新しい一歩を踏み出そう-会社のプロではなく、仕事のプロになれ』は、そんなこれからの働き方の方向性を考えるにあたって読みたい1冊です。
まずは、いったい働き方の方向はどうかわっていくのか。これまでは、一度就職したらその"会社のプロ"として、いかにうまく定年を迎えるかが大切にされてきました。でも今後は、その会社が突然倒産してしまっても困らない "仕事のプロ"になる道に踏み出したほうがいい。
これが、"新規事業立ち上げのプロ"たる著者、守屋さんの主張です。会社の短命化を踏まえると、わかりやすくて納得。
自分の"好き"がわからなくても立ち止まるな
さて、なんの仕事のプロとして働いていくか。そう聞かれたら、やっぱり好きな仕事のプロになりたいですよね。でも、好きを仕事にしたいけど、自分はなにが"ほんとうに好き"なのかわからず、その先の一歩を踏み出せない。そういう方、多いのでは?そんな方には、著者のこちらの喝をどうぞ。
何が好きなのかを考えすぎて、結局、身体が動かない。それが一番ダメです。本書は基本的に柔らかい口調で書かれているのですが、きつい言い方をされた部分をあえて取り上げました。多くの人の身につまされる言葉かな、と思ったのと、何事にも通じますよね。わたしも書いてて胃が痛くなりました。冷や汗。というのも、本書を読んでいて、踏み出すこと、動き出すことの大切さを一番感じたからです。
-『新しい一歩を踏み出そう-会社のプロではなく、仕事のプロになれ』より抜粋
これは違うかも、失敗するかも、と考えると、つい二の足を踏んでしまいがち。でも「これが本当にわたしは好きなんだっけ?」「仕事にするからには続けられるのか?」というのは、経験の積み重ねでジャッジしていくほうが、精度は高まります。そしてそれが、なにより自信につながると書かれていました。なるほど。人に言われたから選んだ一歩じゃないのは、確かに強そう。
第一章は、自分の好きが仕事として揺るぎないものになるまでを、守屋さん自身が経験した事柄を例にあげて展開されます。こんなに経験してようやく分かるのが「仕事になる好き」。それを揺るぎないものにするためなら、動かないなんて言ってられない、というぐらい数多くの経験なのです。立ち止まってる場合じゃない!
具体例の多さから感じよ説得力
そう!数多くのビジネス書とこの本が違うところは、具体例が多いところ。例えば、第一章「好きをやってみる」には、10の起業例が登場します。たった40ページに大学の新歓や旅行イベント、販促企画、ビジネスコンテスト、さらにあのJAXAへの参加などなど、業界も多種多様なエピソードが詰め込まれているのです。はじめから、守屋さんの行動の数と参加する物事のバリエーションの多さに驚きます。巻末には、守屋さんが実際に使っている、仕事のプロとして書く履歴書や起業の心得も収録されていたり、自分の仕事にも反映できそうな、Googleカレンダーの使い方も紹介されていたり。こちらも具体的かつ実践的。
章間にはリーマントラベラー・東松寛文さん、株式会社morichi・森本千賀子さんのコラムも掲載。著者以外の意見や視点にも触れられます。理想論や机上の空論がベースになっている文章ではないからこその説得力。ここも本書の魅力です。
先人の背中をお手本に、ゆけ!自分だけの道
注意しないといけないのは、本の中に、わたしの(あなたの)答えは書いてない、ということ。本に書いてあることをやれば、だれでも守屋さんのようになれる、というわけではないのです。(すごく当たり前なのですが、とても残念なことです)ただ、守屋さんのような偉大な先輩がしてきた経験や、日々の仕事のやり方、マインドをたどることはできます。そして、勇気をもらって一歩を踏み出すということは、本書を読んでできる!
仕事にどれだけ重きをおくかは人によります。だれにだって仕事と付き合ういい塩梅がある。本に書いてあることは、けっしてみんなに当てはまる全てじゃないけれど、一人ひとりが自分にとって「自分らしい働き方」を考え、「自分に合った好きな仕事」のプロになれたなら、会社に依存せずに、いきいきと持続的に働き続けられるかもしれない。その方が、どんな時代でも働いていけて、きっとハッピーで最強だ。
そんな希望をいだける本書、ぜひ手にとって読んでみてください。